News

例文で学ぶ!話題のニュースで英語学習《窓を開けたままで騒音を遮断する新たな発明》

海外のニュースで英語を学ぼう

話題のニュースから英文を抜粋

このシリーズでは、話題のトピックに関するニュース記事から英文をピックアップし、そこに登場する単語文法事項を学んでいきます。

また、英語を学ぶだけでなく、今話題となっているニュースに関する新しい情報知見も紹介していきます。

 

今回は、シンガポールで開発中の騒音防止装置についての記事から、4つ英文を抜粋しました。

この防音装置を取り付けると、窓を開けたままでも騒音が遮断されるということです。

技術的にも社会貢献の観点からも興味深い開発なので、今回取り上げました。

 

WordsとGrammarで解説

このシリーズでは、抜粋された英文を、WordsGrammarに分けて解説しています。

特にGrammarでは、それらの英文を、文の構成要素ごとに色分けして解説しています。

主語(S)=黄色、動詞(V)=青色、目的語(O)=ピンク色、補語(C)=紫色、副詞・副詞句/節(M)=(括弧)

英文を読む際に、単語を繋げて何となく読み進めていないでしょうか?

文の構造が掴めていないと、自分では正しく理解していると思っていても、実際には意味を取り違えていることがあります。

そういった誤読を減らすために、このGrammarの項では、複雑な英文をその構成要素別に色分けし、その文章構造を把握しやすくしてあります。

もし、上で挙げた文の構成要素(主語、動詞など)があやふやな時は、こちらの記事を読んでみてください。

オススメ
英語学習に必要な基礎知識(その3)英語の文型

文型は英語の基礎の基礎 英語の基礎力として必要なものとはいったい何なんだろうか。 アメリカで演劇を学び、生活して来たことを踏まえて考えてみると、いくつか必要な基礎知識が思い当たります。その内の1つが今 ...

続きを見る

 

今日の英語ニュース

出典

The New York Times

"Scientists Say You Can Cancel the Noise but Keep Your Window Open"

Written by David Waldstein, July 11 2020

記事の要旨

シンガポールで画期的な騒音防止装置が開発中。

この装置を使うと、窓を開けたままでも、部屋の中に入ってくる騒音が一定の割合で減少します。

現段階では、騒音の種類によっては効果がないことや、見た目が良くないことなど、解決すべき課題が多く、実用化までは至っていません。

しかし、都市部や空港付近など、騒音が問題となる地域では、その効果が期待されています。

 

英語学習センテンス

英文1 騒音を弱める画期的な装置

Researchers in Singapore have developed an apparatus that can be placed in a window to reduce incoming sound by 10 decibels.

Words

apparatus[æpəˈrætəs](名):(特定の目的に用いる)器具、装置

reduce[rɪˈdjuːs](他動):〜を減少させる

incoming[ˈɪnkʌmɪŋ](形):入ってくる

Grammar

Researchers in Singapore have developed an apparatus《that can be placed in a window to reduce incoming sound by 10 decibels》.

S V O C (M)

✅《》で括った「that can be 〜」の部分は、「an apparatus」を修飾(説明)する関係代名詞節です。

✅「by 10 decibels」の「by」は程度や差を表して、『〜だけ、〜の差で』という意味で使われています。

 

+ 訳例を見る

シンガポールの研究者が、窓に設置することで(部屋に)侵入する騒音を10デシベル減少させる装置を開発した。

 

参考

この装置の画期的な部分は、窓を開けたままでも騒音が減少するということです。

まだ開発途中で、実用化までは至っていませんがが、将来的に都市部の騒音問題を解決するための、とても重要な技術と述べられています。

ちなみにある音を10デシベル下げると、その音量は約2分の1に感じられると言われています。

 

英文2 発明のヒントはヘッドホンのノイズキャンセル機能

Borrowing from the same technological principles used in noise-canceling headphones, the team expanded the concept to fit an entire room by placing 24 small speakers in a window.

Words

borrow from:(アイデアなどを)〜から借りる

principle[ˈprinsəpl](名):原理、原則

expand[ɪkˈspænd](他動):〜を拡大する、発展させる

fit[ˈfit](他動):(目的、用途)に適する、合う

Grammar

(Borrowing from the same technological principles used in noise-canceling headphones), the team expanded the concept (to fit an entire room by placing 24 small speakers in a window).

S V O C (M)

✅「Borrowing〜headphones,」は分詞構文で、「as the team borrowed from〜 ,(〜しながら)」と言い換えることができます。

主節と主語が一緒の場合、分詞構文の主語は省略されます。

✅「fit」は「A fit(s) B.」という使い方で、『AはBに合う、適する』という意味になります。

この文章では、「the concept(A) fits an entire room(B).」という形が変形し、「the team expanded the concept to fit an entire room」となっています。つまり、「fit」の意味上の主語は、「the concept」ということになります。

 

+ 訳例を見る

ヘッドホンのノイズキャンセルに使われるテクノロジー原理から着想を得て、開発チームは、その概念を拡張し、部屋全体の規模にそれが適合するように、窓に24個のスピーカーを設置した。

 

参考

このスピーカーが外から入ってくる騒音に対応する音波を出すことで、その騒音、もしくはその一部を打ち消すことができるという仕組みが使われています。

 

英文3 音を消すための最善策

With any sound, the best way to reduce it is at the source, like a gun's silencer

Words

source[ˈsɔɚs](名):物事の出どころ

at source:根元で、源で

Grammar

(With any sound), the best way to reduce it is (at the source), (like a gun's silencer)

S V O C (M)

✅「source」に『物事の出どころ』という意味があり、「at source」とすると『根元で』という意味になります。

この英文では「at the source」とあり「the」があることから、そのまま訳すと『ある特定のものの出どころ、根元で』となります。

では、ある特定のものとは何なのでしょうか。

文頭に「with any sound」とあり、『音』について述べられていることから、ある特定のものとは『音』であり、その出どころ「the source」とは、つまり『音源』であると解釈することができます。

 

+ 訳例を見る

例えば銃のサイレンサーのように、どのような音であっても、音源で音を抑えるのが、最も効果的な方法である。

 

参考

この騒音防止装置は、窓自体を音源と考え、そこにスピーカー(サイレンサー)をつけるという発想だそうです。

 

英文4 特定の音に対しては効果抜群

The system is best at attenuating the audible blasts from the types of steady noise sources found within the optimal frequency range.

Words

be good at 〜:〜が得意だ

attenuate[əˈtenjueɪt](他動):(力などを)を弱める

audible[ˈɔːdəbl](形):聞こえる、聞き取れる

blast[ˈblæst](名):(ラッパなどの)音、爆発

steady[ˈstedi](形):ムラのない、間断のない

within[ˈwɪðin](前):〜の範囲内で

optimal[ˈɑptɪməl](形):最善の、最適な

frequency[ˈfriːkwənsi](名):周波数、振動数

Grammar

The system is best (at attenuating the audible blasts from the types of steady noise sources《found within the optimal frequency range》).

S V O C (M)

✅ここで使われている「ー is best at 〜」は、「be good at 〜(〜が得意だ)」の最上級の形です。

✅《》内の「found within 〜」は、動詞の過去分詞形によって「the types of steady noise sources」を修飾する形容詞句です。

 

+ 訳例を見る

そのシステムは、最適な振動数の範囲内にある一定でムラのない音源から発せられる音を弱めるのに、最も効果を発揮する。

 

参考

人間の声、車のクラクションやシャッターを閉める音などの不規則に生じる騒音は消すことができないそうです。

また、窓に24個ものスピーカーを設置しなくてはならないため、見た目があまり良くないないという問題もあります。

 

この装置が世に普及するためには、まだまだ課題が多いようですが、改良され世に出てくるのが楽しみですね。

 

今日はここまでです。

お疲れ様でした。

ご精読ありがとうございました。

 

 

 

 

-News

Copyright© Pablog , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.