シラブルは発音とイントネーションの基礎
英語のリズムを構成する要素として、最も重要なのがシラブル(Syllable)という概念です。
このシラブルをもとに音の強弱が生み出され、リズムが生まれます。
シラブルを理解して英語のリズムが身に付いてくると、発音やイントネーションが格段に良くなり、文章もスラスラと読めるようになります。
今回は、ある動画のスピーチを教材として、自然な英語のリズムやイントネーションを学んでいきましょう。
エクササイズ形式なので、ぜひ声に出して練習してみてください。
またシラブルについて詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです!
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英語学習に必要な基礎知識(その2)シラブル(Syllable)
英語と日本語では、リズム感が大きく違う 「英語と日本語の最大の違いとはいったい何なのだろうか。」 このことについて僕なりに考えてみました。 発音、文法などたくさん違いはありますが、根本的に違うのは、言 ...
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目次
教材について
動画の概要
タイトル:The secret to being successful freelancer / The Way We Work, a Ted series
話し手:Paco de Leon (Financial expert)
作成:TED
投稿日:2020年11月2日
ここが面白い!
アーティストやフリーランサーとして成功するための4つの秘訣が述べられています。
秘訣1 オリジナリティー(他社との違い)
秘訣2 顧客ターゲットを絞る
秘訣3 あなたの事業の価値を知る
秘訣4 必要経費、税金、利益を踏まえた価格設定をする
英語を学んだその先に、何をするのか?
自分にしか提供できない価値とはいったい何なのか?
そんなことを考えさせられる、とても興味深いスピーチです。
まずは動画を見てみましょう!
いかがだったでしょうか?
この記事では、冒頭の20秒だけに焦点を絞って、 英語のリズムとイントネーションの練習をしていきましょう!
以下がそのスクリプトになります。
I used to be really bad at earning money. ①
Early on, I was a junior financial planner and my job was to help people manage their wealth. ②
But my salary was so low that I started riding my bike to work to save money on gas and I started a garden to save money on food. ③
Now, I run the bookkeeping agency that specifically serves creative businesses. ④
リズム&イントネーション学習の手順
1.単語をシラブル(音節)で区切ろう
2.単語内のStresssed Syllableを確認しよう
3.文中で強調されている単語(シラブル)を見つけよう
4.英文の強弱を図で描いてみよう
5.英文を1つの音で読んでみよう
6.再び英文を読んでみよう
7.録音して、動画の音声と聴き比べよう
一緒にやってみよう!
①の英文を使って、英語のリズムとイントネーションの練習をしていきましょう!
1.英文をシラブル(音節)で区切ろう
I used to be real- ly bad at earn-ing mon-ey.
英文①は、このように区切ることができます。
ポイント
英文をシラブルで区切ることができると、英語のリズムやイントネーションがとても身に付きやすくなります!
2.単語内のStressed Syllableを確認しよう
ここでは、2つ以上のシラブルからなる単語のStressed Syllable(強く読まれるシラブル)をチェックしていきます。
real-ly [ˈriː(ə)li]
earn-ing [ˈɝːnɪŋ]
mon-ey [ˈmʌnɪ]
この文では以上の3つです。
単語ごとに、Stressed Syllable(下線部)を意識して、読む練習をしてください。
3.文中で強調されている単語(シラブル)を見つけよう
動画の音声を注意深く聴いて、文中で強調されている単語(シラブル)を見つけていきます。
すると以下のようになります。
I used to be real-ly bad at 'earn-ing 'mon-ey.
'aaa:ほんの少し強調(直後のシラブル)
太字:強調(強く、長く発音される)
太字:とても強調(より強く、より長く発音される)
ポイント
どの単語(シラブル)を強調するかは、話し手の意図(話の中で強調したいポイント)によっても変わって来ます。
4.英文の強弱を図で描いてみよう
I used to be real-ly bad at 'earn-ing 'mon-ey.
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○
この図を見ながら何度か英文を読んでみましょう。
最初は1つ1つのシラブルを、凄くゆっくりと読んでいきます。
慣れてきたら、少しずつ読む速度を上げていきます。
5.英文を1つの音で読んでみよう
ここでは「da(弱い音)」と「Da(強い音)」を使います。
I used to be real-ly bad at 'earn-ing 'mon-ey.(A)
da-Da-da-da-Da-da-Da-da-Da-da-Da-da(B)
AとBを、交互に何度か読んでみてください。
ここでも、最初はゆっくりと読み、徐々に速度を上げていきます。
6.再び英文を読んでみよう
I used to be real-ly bad at 'earn-ing 'mon-ey.
どうでしょうか、リズミカルに自然なイントーネーションで英文を読めるようになってきましたか?
もしまだうまく読めないようなら、手順4と5を繰り返し練習してみて下さい。
ポイント
慣れてくると、シラブルのことを考えなくても自然なリズムで読めるようになり、英文を音読するのが楽しくなってきます!
7.録音して、動画の音声と聴き比べよう
自然なリズム・イントネーションで読めるようになったと感じたら、自分の声を録音して聴いてみましょう。
動画の音声と聴き比べて、さらに磨きを掛けていきます。
自分でやってみよう!
残りの文章(②〜④)を自分で同様に学習してみましょう!
英文②
Ear-ly on, I was a jun-ior fi-nan-cial plan-ner
○-○-○, ○-○-○-○-○-○-○-○-○-○
Da-da-Da, da-da-da-Da-da-Da-Da-Da-Da-da
and my job was to help peo-ple man-age their wealth.
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○
da-da-Da-da-da-Da-Da-da-Da-da-da-Da
メモ
「financial」という単語は[fi-nan-cial]であり、厳密には[nan]の部分がStressed Syllableとなります。
しかしこの話し手のイントネーションを注意深く聴いてみると[fi-nan-cial]と全てのシラブルが均等に発音されています。
このように、話し手の持つクセなどによって、単語内のStressed Syllableの位置に微かな変化が生じることも稀にあります。
英文③
'But my sal-a-ry was 'so 'low that
○-○-○-○-○-○-○-○-○
Da-Da-Da-da-da-da-Da-Da-da
I 'start-ed 'rid-ing my bike to 'work to 'save 'mon-ey on gas(⤴︎)
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○
da-Da-da-Da-da-da-Da-da-Da-da-Da-Da-da-da-Da
and I 'start-ed a gar-den to 'save 'mon-ey on food.(⤵︎)
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○
da-da-Da-da-da-Da-da-da-Da-Da-da-da-Da
メモ
この長い1文の中には、音の高低が付けられています。
「gas」で尻上がりに音程が上がり、そこから「food」に向かって下降して行きます。
長い文章では、このような音程によってスピーチにメリハリが生まれます。
また複数のものを「and (or)」で羅列する時には、必ず音程の高低を付けます。
例)I like pizza⤴︎, french fries⤴︎ and hamburger⤵︎.
英文④
Now, I run the book-keep-ing 'a-gen-cy(⤴︎)
○, ○-○-○-○-○-○-○-○-○
Da, da-da-da-Da-da-da-Da-da-da
that spe-cif-i-cal-ly 'serves cre-a-tive 'busi-ness-es.(⤵︎)
○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○-○
da-da-Da-da-da-da-Da-da-Da-da-Da-da-da
まとめ
いかがでしたでしょうか。
英語のリズムやイントネーションを感じることができたでしょうか。
最後に英語のリズム&イントネーション学習の手順とポイントをもう一度まとめておきます。
英語のリズム&イントネーション学習の手順
1.単語をシラブル(音節)で区切ろう
2.単語内のStresssed Syllableを確認しよう
3.文中で強調されている単語(シラブル)を見つけよう
4.英文の強弱を図で描いてみよう
5.英文を1つの音で読んでみよう
6.再び英文を読んでみよう
7.録音して、動画の音声と聴き比べよう
ポイント
✅最初は1つ1つのシラブルの強弱を意識しながら、ゆっくりと読む!
✅最終的には、シラブルのことを考えなくてもリズミカルに英語が読めるようになる!
ご精読ありがとうございました。